企業組合 ワーカーズ・コレクティブ 凡

1.生活クラブとの歴史

 1984年「生活クラブ生協」が提唱した「ワーカーズコレクティブ運動」(働く人で協同組合をつくり、出資・労働・運営に参加し、自分達の望むモノやサービスを事業化する運動)によって凡が生まれました。当時、町田市は人口30万、東京のベッドタウンとして団地の街で知られる一方、まだ農地 が残っている環境でした。町田で手を挙げた生活クラブ組合員20名が自分たちで「生き方暮らし方を変えよう」と弁当事業と農産加工業を始めました。

ひとつひとつ熟した実を収穫するのは、なかなか大変な作業です。

 2000年に弁当事業は撤退しましたが、ジャム・シロップ製造業で大きくなれたのは東京の組合員に20年間支持された消費材「ブルーベリーソース」の発展があったからです。「ブルーベリーソース」の誕生は町田市にブルーベリーが栽培されていたことがきっかけでした。生産者の浅沼重臣さんは日本で初めて「ほ場栽培」を始めた中のひとりでした。もう30年になる木は住宅地に囲まれ緑の森のような畑になっています。

 

 生活クラブ東京の共同購入品として、ヨーグルトに合う「ブルーベリーソース」の取り組みと需要が増えていきました。凡は1994年に加工場を移転し、ジャム設備を新設しました。その後1997年に「ブルーベリーは目に良い」とテレビで紹介され、ブルーベリーブームが巻き起こりました。「ブルーベリーソース」は2005年に東京独自品から連合消費材になり、現在毎月連合会では400gサイズ、東京独自では190gサイズの取り組みがあります。2009年には「しょうがシロップ」も東京独自品から好評を得て連合化されました。

東京取組み品 190g



2.起業理念を受けついで

 起業理念1:「農地の残る町田市」の地域特性を生かしたい

 農産加工は採れすぎたものを保存して長く食べられるようにする昔からの知恵で、規格外品利用の発想は主婦のもったいない感覚が根本にありました。豊作、不作のある農業の需給補完として農産加工業農作物を余すところなく利用し、街に農地を残す願いがありました。

 起業理念2:街の消費者の立場からおいしく、安心なものづくりをしたい

 消費者の立場からおいしさと安心を守り、既存の大企業主導ではない、手作りの家庭の味を守っていきたい。その思いを支えているのが、生活クラブ共同購入のシステムです。

 食べる人が確実にいれば作る人(生産者、加工業者)も安心して作れる、ひいては農地を守ることになります。市場に並ぶ商品を選ぶのではなく、生協消費材を選ぶことで世の中の流通の仕組みを変え、食べることで支えていく生協組合員が育てた事業といえます。

 起業理念3:女性の自立した働き場をつくる

 起業当時は専業主婦の大きなポテンシャルエネルギーが推進力でした。経済的共同事業の展開を通じ社会参画を試みて、初めは時給300円からの出発でした。20年の間に働き続けられる職場となるよう労働保険、社会保険と制度を整えてきました。現在は男性もいて地域雇用創出の役割を果たし、暮らしと労働が相反しない、両立できる働き場を形成しています。

3.製造の特徴

 a.原料は国産:地場の果物、野菜をはじめとし、生活クラブ生協提携産地や指定産地の国産原料を使用しています。砂糖も遺伝子組み換えの心配のないビート上白糖や素精糖を使用。

 b.ノンペクチン製法:ジャムにとろみをつけるためのペクチン、ゲル化剤、増粘剤は使用しません。果物と砂糖だけを煮詰めた製法で、果物のおいしさをギュッと封じ込めた、純粋で濃い味が特徴です。06年組合員アンケートでは「果実まるごとの実感」「フルーティで味が濃い」「混じりけのない自然の味」などで支持されています。

 c.保存料、着色、着香料:不使用。見せかけの価値を上げるための添加物は使用しません。

 d.設備(真空ケトルミキサー):自動温度制御真空で自動運転が可能なジャム釜です。設定温度80℃で沸騰し、低温調理することにより色焼けが無く、風味が残り品質が高いジャムになります。

4.生活クラブ東京の独自品目

 安心な農産物を余さず生かしたい思いから、規格外利用を生活クラブ産地の果物にも広げていきました。地元町田の人参、梅、柚子をはじめ、和歌山のレモン、山形の紅玉りんご、栃木のキウイなど四季折々の産物からおいしいジャム・シロップを東京の組合員に届けています。

うめシロップとゆずシロップ

「ジャム」 地場産物から:ブルーベリーソース、うめジャム、にんじんジャム、ゆずマーマレード

生活クラブ提携産地から:紅玉りんごジャム、キウイジャム、レモンマーマレード

「シロップ」地場産物から:しそシロップ、ゆずシロップ

生活クラブ提携産地から:はちみつとレモンシロップ、黒酢しょうがシロップ

5. 凡の生産者としての努力

 a.原料確保

 国産ブルーベリーの原料価格はブームで高騰してから値下がり傾向になく、生食販売が優先して、適切な加工原料が手にはいりません。ブルーベリーの小さな実は真夏の収穫で大変な労力を要します。植えてから実がなるまでに5年くらい栽培投資がかかり、いちご並に痛みやすく流通が難しい果物です。凡では1年を通じて組合員に届けられるよう、原料の年間量の確保に努力しています。

わたしたちが心をこめて作っています。
ぜひご利用くださいね。

 b.製造環境の整備

 施設の整備、製造マニュアルの作成、衛生管理マニュアルの作成などを進め、素人集団で始めた凡が工場として形を整えられたのは、情報開示の原則にのっとり生活クラブ生協の自主管理、自主監査を進めてきた成果によります。

 

 

6.これからの凡

 インターネットなどを通じ時代の要求として、私たちの製造姿勢やオープンな製造法からこだわりの個人消費者が求めてくるようになりました。生活クラブ生協は時代を先取りしていた証明です。

 価格だけではない生産者との関係、製造姿勢、品質価値を認めてくれる東京の組合員の存在があって凡が成り立っています。

 凡の事業は生活クラブ共同購入の原点を体現しています。これからも「小さくても命をはぐくむ食づくり」を生活クラブの予約共同購入のシステムで守っていただきたいと願っています。

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