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川内原発再稼働への意見書・パブコメを提出しました

2011年の東日本大震災による福島第一原発事故から3年半が経過しようとしています。現在、日本では稼働している原発は一基もありませんが、国は、原発をベースロード電源と据え、再稼働を進めようとしています。7/16には、原子力規制委員会が鹿児島県の川内原発の審査書案を了承してしまいました。

川内原発は、運転期間がもうすぐ30年を超える古い炉であり、火山噴火に伴うリスクもあります。緊急時での有効な避難計画も示されていません。
福島第一原発を引き起こした反省も、事故後の対応も不完全なままです。人の暮らしや環境に深刻な影響を与える原発の稼働を、認めることはできません。生活クラブ東京では、川内原発の再稼働に反対する意見書とパブコメを提出しました。
≫意見書本文はこちら
≫パブコメはこちら

●原発再稼働にNO!おおぜいでパブコメを提出しよう

パブコメは、国など公的な機関が、ひろく意見を求める手続きで、どなたでも意見を送付することができます。
おおぜいで送付することで、再稼働を阻止する力になります。ぜひご提出ください。
≫パブコメ提出はこちらから(電子政府の総合窓口 e-Gov)8/15まで)


 

経済産業大臣 茂木敏充 殿

生活クラブ生活協同組合・東京
理事長 土谷雅美

川内原発再稼動に対する意見書

生活クラブ生活協同組合は、原発の稼動に反対し、再生可能エネルギーの普及に向けて活動してきました。限りある化石燃料や未来の世代にまで大きな不安を残し続ける原子力に頼る暮らしから、市民による持続可能な自然エネルギー中心の社会へのシフトをめざしています。2012年には生活クラブ生活協同組合独自で風車を建設し、事業所の屋根には太陽光発電施設を設置しました。今年の秋には生活クラブエナジーという電力会社を作ることを計画し、事業所や地域に電気を供給する仕組みづくりを進めています。これらの活動は、電力会社の独占に対してのオルタナティブな実践と原子力発電による電力供給の実質的な代替として位置づけています。

生活クラブ生活協同組合は、原発に対する現行の安全対策の不十分さを強く懸念します。現在に至っても、福島原発事故の進行過程(原因)についての調査・検証がなされていない状態です。原因究明がなされないままでは、信頼性ある規制基準・防災対策・危機管理対策等を定めることはできません。

2014年7月16日に原子力規制委員会が川内原発の審査書案を了承し、川内原発の再稼動が現実味を帯びてきていますが、生活クラブ生活協同組合は以下の点について、特に懸念します。

1点目は、川内原発1号機は1984年7月、2号機は1985年11月に運転を開始した比較的古い原発であり、1号機は今年、2号機は来年、運転年月が30年を超えていることです。1号機については、「高経年化技術評価書」が提出されましたが、その審議は事業者と規制庁だけで進められています。老朽化の兆候が見られるのは明らかであり、高経年化についても慎重な審査が必要であると考えます。

2点目は、有効な地域防災計画が立てられていないことです。川内原発の30キロ圏人口は約23万人であり、他の原発立地地域と比べて特別に多いとは言えませんが、50キロ圏に拡大すると一挙に83万人(全国4番目)となる人口密集地域となります。鹿児島県は民間調査機関に委託して、緊急時防護措置を準備する区域(UPZ)として指定された原発30キロ圏からの避難に要する時間の推計結果を発表しました。しかし現実的な諸条件を考慮した詳細なシミュレーションを行ない、避難の支障を明らかにし、その解消のために必要な措置を講ずることができていません。地域防災計画を効果的にするための手続きが必要です。

3点目は、新規制基準にもとづく具体的審査において、火山噴火にともなう火砕流が原発敷地に進入するリスクを、十分慎重に評価しているとは言えないことです。もし大規模火砕流が川内原発に到達すれば、原発過酷事故を防止するあらゆる防災活動は不可能となり、2基の原子炉において同時並行的に過酷事故が発生・拡大する恐れがあります。

4点目は、川内原発の敷地には豊富な地下水が流れていることです。川内原発での地下水流入量は300m3/日で、福島第一原発と同レベルです。過酷事故によって、福島第一原発と同じような汚染水流出が止まらないという事態が起こりえますが、新規制基準で規制対象となっていないため、対策は示されていません。

5点目は、川内原発に係わる新規制基準の適合性審査の過程で、過酷事故対策の不備も明らかになっていることです。想定事故事例として「冷却水喪失と全交流電源喪失が同時に起こった場合」の対策が要求されていますが、九州電力は「炉心溶融と原子炉容器の破損は防げない」という回答で、原発事故で放射性物質を大量に放出する必然性が高いことを表明しています。

以上のことから、私たち生活クラブ生活協同組合・東京は、九州電力株式会社川内原子力発電所1号炉及び2号炉で予定されている再稼動に反対します。

以上


原子力規制委員会宛て

「九州電力株式会社川内原子力発電所1号炉及び2号炉の発電用原子炉設置変更許可申請書に関する審査書案」に対する意見

生活クラブ生活協同組合・東京
理事長 土谷雅美

 原子力規制委員会によって7月8日にまとめられた審査書案は、川内原子力発電所1・2号機が新規制基準に「適合しているものと認められる」と結論づけていますが、生活クラブ生活協同組合・東京は、主に以下の理由から、川内原発の再稼働に反対します。

  • 防災計画の不在(1ページ・はじめに)

審査書案の項目に、「防災計画」に関するものが無いことが問題と考えます。

川内原発の30キロ圏人口は約23万人です。鹿児島県は民間調査機関に委託して、原発30キロ圏からの避難に要する時間の推計結果を発表しましたが、地域防災計画を効果的にするために不可欠の手続きを踏んでいません。特に重大な欠陥は、要援護者(高齢者、入院患者、介護施設入所者等)の受入先と、避難の具体的手順が決まっていないことです。福島原発事故で最も厳しい境遇に置かれたのが要援護者です。

また過酷事故が起きれば避難区域が30キロ圏をこえて大きく拡がる可能性があることは、福島原発事故で経験した通りであり、30キロ圏よりもはるかに広域にわたる九州全域の避難計画を構築する必要があります。そして数万人以上の長期避難が必要な場合には、避難先は九州のみに限らず全国に確保しなければなりません。

  • 福井地裁の大飯原発運転差し止め判決を踏まえていない(1ページ・はじめに)

同じく、審査書案の項目に、「大飯原発運転差し止め判決」を踏まえたものが無いことが問題と考えます。

福井地裁は5月21日、関西電力に対し大飯原発3,4号機の運転差し止めを命じる判決を言い渡しました。福島のような深刻な原発事故が再び起これば、周辺住民の人格権(個人の生命、身体、精神及び生活に関する利益)が極めて広く侵害されるので、その具体的危険性が万が一にも存在する場合、原発の運転を差し止めるべきだというのが判決の論理構造です。その上で3,4号機に係る安全技術及び設備が地震等に対して「確たる根拠のない楽観的な見通しのもとで初めて成り立ちうる脆弱なものであると認めざるを得ない」という専門技術的判断を下しました。裁判官が、原告・被告の主張に対し、互いに対等のものとして耳を傾け、どちらが説得力をもつかを真摯に検討した結果、原告側に軍配を上げた結果であり、適切な手法であると考えます。

福島原発事故によって、原発過酷事故の具体的危険性を否定することはもはや不可能となった現在においても、原子力規制委員会による審査結果は、「確たる根拠のない楽観的な見通しのもとで初めて成り立ちうる脆弱なものであると認めざるを得ない」ものであり、福島のような深刻な原発事故が起これば、周辺住民の人格権(個人の生命、身体、精神及び生活に関する利益)が極めて広く侵害されると考えます。

  • 新規制基準で地下水の汚染が規制対象となっていない(45ページⅢ-3.2)

川内原発の敷地には豊富な地下水が流れています。川内原発での地下水流入量は300㎥/日で、福島第一原発と同レベルです。過酷事故によって、福島第一原発と同じような汚染水流出が止まらないという事態が起こりえます。新規制基準では地下水の汚染は規制対象となっていないため、対策が示されていません。

  • 巨大火山噴火のリスク(61ページⅢ-4.2.2)

川内原発周辺には巨大なカルデラ火山が林立し、巨大噴火により火砕流が原発を飲み込むおそれがあります。九州電力の申請書では、加久藤・小林、姶良、阿多の3つのカルデラについて、「火砕流が敷地に到達した可能性は否定できない」としています。

新規制基準にもとづく具体的審査において、火山噴火にともなう火砕流が原発敷地に進入するリスクを、十分慎重に評価しているとは言えません。もし大規模火砕流が川内原発に到達すれば、原発過酷事故を防止するあらゆる防災活動は不可能となり、2基の原子炉において同時並行的に過酷事故が発生・拡大する恐れがあり、多くの火山学者が噴火予知の困難さを語っています。

以上

 

(2014/8/6掲載)

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生活クラブ東京

http://tokyo.seikatsuclub.coop/

 
 

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