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【東海第二原発再稼働】パブリックコメントを提出しました

原子力規制委員会は7月4日、東海第二原子力発電所について、新基準に適合するという審査の結果をとりまとめ、パブリックコメントの募集を開始しました。生活クラブ生協・東京としての意見を提出しました。

◯意見書の要旨

  1. 経営基盤の脆弱性
    経理的基礎がない(=経営基盤が脆弱)なか、東電からの資金支援を受けるのではなく、(東電の資金は)福島第一原発事故の被災者への賠償へと回すべき。
  2. 安全性の課題
    ・防潮堤が地盤の液状化の懸念によりルート変更がされ、低レベル放射性廃棄物埋設事業所が除外されている。
    ・ ブローアウトパネルの開閉実験で問題が発生しており解決されていない。
    ・ 水蒸気爆発の危険性が極めて高い。
    ・ 高濃度汚染水についての抑制対策がされていない。
    ・ 難燃ケーブルへの代替が不十分。
  3. 避難計画の課題
    原発から30キロ圏内に96万人が居住しているのに、実効性のある避難計画が審査対象外なのは重大な欠陥であり、周辺自治体との事前同意の見通しが立っていない。

「日本原子力発電株式会社東海第二発電所の発電用原子炉設置変更許可申請書に関する審査書案」に対する意見

生活クラブ生活協同組合・東京
理事長 土谷雅美

●意見提出箇所(全体) 経理的基礎の判断

原子炉設置変更許可の審査では 「経理的基礎」、つまり経営基盤の視点が含まれています。原電は1,740億円もの安全対策費を銀行から借り入れることができませんでした。原電は、保有する4つの原発が動いておらず、東電、関電などからの「電気料金の基本料金(電力量ゼロの場合の料金)」でかろうじて破たんを免れている状況です。銀行が融資を断念した段階で、原電には経理的基礎はないと判断すべきです。
東電と東北電が経済的支援の「意向」を表明する文書を提出し、「借入金による調達の見込みがあることを確認した」ことになっていますが、そもそも東電には巨額の公的資金が注入されており、他社の原発を支援することは許されません。その費用は福島第一原発事故の被災者への賠償へ回すべきです。

意見提出箇所(33~34ページ)防潮堤と地盤の液状化によるルート変更

原電は当初、 原発敷地内で液状化が発生する可能性はない前提で「盛土防潮堤」を採用するとしていました。審査の過程で規制庁から液状化の可能性について指摘を受け、原電は否定していましたが、最終的に液状化の可能性を認め、 地盤改良を行い支持杭形式の「鉄筋コンクリート防潮壁」を設置する方針としました。この設計変更により、低レベル放射性廃棄物埋設事業所が防潮堤の中に含まれるルートから周辺を避けるルートに変更されました。液状化が懸念される地盤に原発を立地すべきではないこと、防潮壁の設計変更により、敷地内に地下水が溜まり、水位を上昇させてしまうリスクが高まること。津波の発生時に低レベル放射性廃棄物の流出が懸念されること。以上の対策が明らかでないうちに設置許可が行なわれるべきではないと考えます。

意見提出箇所(402、416ページ他)ブローアウトパネルの改善

ブローアウトパネルは、原子炉建屋に設置された開閉扉のことで、 配管破損事故時に流出する水蒸気や炉心溶融事故で発生した水素が建屋に留まり、建物損壊や水素爆発を起こすことがないように開く設計になっています。また、「閉止の必要があるときは容易かつ確実に閉止操作ができること」が基準規則により要求されています。放出後は速やかに閉まられなければなりませんが、実施試験において扉のチェーン破損により完全には閉止しませんでした。改善策や再検証が行われない段階で設置許可は行なわれるべきではないと考えます。

意見提出箇所(240~241ページ)水蒸気爆発の危険性

炉心溶融事故が発生し、原子炉圧力容器から溶融燃料が流出した場合、審査書案では、 「実験的研究と分析から発生確率は極めて低いと判断されている」としたうえで、「申請者が水蒸気爆発の発生可能性は極めて低いとしていることは妥当」 と判断しています。東海第二原発の格納容器はMARKⅡ型であり、事故で炉心溶融が発生した場合、真下にあるのは水のため水蒸気爆発の危険性が高い構造です。実機の条件を網羅した実験は行われていないなか、設置許可は行なわれるべきではないと考えます。

●意見提出箇所(413ページ)高濃度汚染水への抑制対策

福島第一原発事故では、高濃度汚染水の一部が環境中に漏れ出しました。基準規則55条は、格納容器の破損に至った場合等において、「工場等外への放射性物質の拡散を抑制するために必要な設備を設けなければならない」としています。格納容器上部が破損し放射能が放出した場合、原電の対策は、それを放水砲で叩き落とすというだけで、高濃度汚染水についての抑制対策がされていません。

意見提出箇所(98~99ページ)難燃ケーブルへの代替

東海第二原発は、「非難燃ケーブル」が多く使われており、これを「難燃ケーブル」に置き換えることを要求しています。全長約1,400kmのケーブルのうち、「難燃ケーブル」もしくは「今後難燃ケーブルに取り換える」ものが40%、「防火シートを巻く」が約14%という内訳になっています。また、何にも対策しないケーブルが45%以上となります。防火シートで巻く対策では、防火シートを通してケーブルが加熱され、被覆材が熱分解を始め、条件次第では火災がケーブルに伝わって拡がり、消火が極めて困難となるといった状況が懸念されます。防火シートによって延焼は防げたとしても、被覆が損傷しケーブルの機能が失われ、プラントの状態がわからなくなったり、機器の速隔制御が不能になったりする可能性があるため、火災防護基準に厳格に従うべきです。

意見提出箇所(全体)

東海第二原発は、2018年11月28日で運転開始後40年の寿命を迎えます。原発から30キロ圏内には最も多い96万人が居住しており、実効性のある避難計画がありません。重大事故を想定した避難計画を含む原子力防災計画が適切かつ実効性のあるものがどうかを確認する法的手続きがなく、審査の対象とされないのは重大な欠陥です。周辺自治体6市村と再稼働の事前同意について新協定を締結していますが、水戸市議会では6月に、「住民理解を得ないままの再稼働は認めない」とする意見書を可決しており、同意が得られる見通しは立っていません。また、福島第一原発事故の検証と事故被害者への賠償等が収束していないなか、福島第一原発と同型で老朽化している東海第二原発を再稼働させるべきではありません。

以上

【2018年8月29日掲載】

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