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遺伝子組み換え食品表示制度に関する意見

「遺伝子組み換え食品表示制度に関する検討会」の報告書によると「『遺伝子組換えでない』表示が認められる条件を現行制度の『5%以下』から『不検出』に引き下げることが適当」としています。これは、遺伝子組み換え食品を避けたいと考える消費者にとって選択の機会が奪われる結果を招きかねないと懸念し、遺伝子組み換え表示制度見直しに対する意見を、次のとおり表明します。
 

【遺伝子組み換え食品表示制度に関する意見】

北東京生活クラブ生活協同組合

●はじめに

2017年4月から開催されてきた「遺伝子組み換え食品表示制度に関する検討会」は3月14日に最終回が開催され、報告書がまとめられました。報告書は、表示義務対象品目を拡大せずに「現行制度を維持することが適当」とする一方で、「『遺伝子組み換えでない』表示が認められる条件を現行制度の『5%以下』から『不検出』に引き下げることが適当」としています。

生活クラブはこれまで、すべての遺伝子組み換え食品を義務表示の対象とすべきと主張してきました。また、遺伝子組み換えでないトウモロコシやナタネのIPハンドリングによって遺伝子組み換え作物を避ける活動を生産者と連携して続けてきました。

今回まとめられた報告書は、遺伝子組み換え食品を避けたいと考える消費者にとって選択の機会が奪われる結果を招きかねないと懸念し、今回の遺伝子組み換え表示制度見直しに対する意見を表明します。

 

●すべての遺伝子組み換え食品を義務表示の対象にすべきです。

現行の遺伝子組み換え表示制度の最大の問題は、表示義務対象原材料の範囲が限られていることです。遺伝子組み換えされたDNAやそれによって発現したタンパク質が最終製品から科学的に検出できる食品のみを表示義務の対象としているため、食用油、果糖ブドウ糖液糖など遺伝子組み換え由来の原料が加工食品などに幅広く使用されているにもかかわらず、消費者の知る権利が阻害されています。

現在、ほとんどの食品に遺伝子組み換え表示が見られませんが、これには二つの相反する意味があります。

・遺伝子組み換え由来の原料が含まれない(義務表示の対象の場合。国産大豆を用いた豆腐や納豆など)。

・かなりの確率で遺伝子組み換え由来の原料が含まれる(義務表示の対象でない場合。輸入の不分別原料から搾油された食用油、輸入の不分別トウモロコシから作られた糖類を原料とした飲料を含む加工食品など)。

このように表示がないことが全く逆の意味を持つことが、現行制度の最大の欠陥であり、消費者の誤認を招く最大の原因です。このような紛らわしさこそ第一に改善すべき点であり、表示義務対象を科学的検証が可能な場合のみではなく、トレーサビリティ(社会的検証)を根拠として全品目とすべきです。

 

●すべての遺伝子組み換え食品が義務表示の対象となるまでは、任意表示は現行のあり方を維持すべきです。

上述のように義務表示対象の品目が限られることによって消費者に遺伝子組み換え原料についての正確な情報が伝えられないなか、「遺伝子組み換えでない」および「遺伝組み換えでないものを分別」の正確さだけを議論したのは、議論のすすめ方として適当でなかったと考えます。

「遺伝子組み換えでない」表示の条件の厳格化で「遺伝子組み換えでない(ものを分別)」表示が実態として減少する、あるいはなくなるとすれば、消費者にとって遺伝子組み換えでないものを選択する手段が実質的になくなります。「遺伝子組み換えでない(ものを分別)」表示を支えてきたIPハンドリングのしくみそのものに対しても大きなダメージとなります。

混入率5%以下の表示例が今後Q&A等で示されるとのことですが、検討会で示された文例を見ると、より分かりにくい表示になってしまうと言わざるを得ません。

任意表示のあり方については、すべての遺伝子組み換え食品が義務表示の対象となったうえで改めて検討すべきです。

 

●パブリックコメントを実施し、幅広く意見を聞いてください。

「遺伝子組換えでない(ものを分別)」表示の要件を厳しくすることだけが、遺伝子組み換え表示制度の変更点となれば、消費者庁次長通知の改正ですむ問題であり、食品表示法に基づく表示基準(内閣府令)の改正を必要としないことから、パブリックコメントも不要とされるのではないかと懸念しています。3月14日の検討会では、報告書の公表と説明会の開催については消費者庁から予告されましたが、パブリックコメントについての言及はありませんでした。

 

今回の検討会の報告書は、消費者の食品選択の利益に関する重大問題にかかわるため、実際に食品を購入する消費者の声をきちんとふまえて実施されるべきであり、パブリックコメントで広く意見を聞くべきです。

   以上

(2018年4月27日)

 
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