お知らせ【パブコメ】営農型太陽光発電に関する制度改正案に対する意見提出
2026年7月24日、農林水産省が営農型太陽光発電(ソーラーシェアリング)に関する制度改正案について意見募集(パブリックコメント)を実施しました。
今回の制度改正案は、地域における再生可能エネルギーの導入促進を掲げながらも、実際には参入障壁を高め、営農型太陽光発電の普及を抑制する内容が含まれており、生活クラブグループとして推進してきた地域共生型の再生可能エネルギー事業に大きな影響を及ぼすことから、23区南生活クラブとして意見を提出しました。
案件番号550004381
農地法施行規則及び農林漁業の健全な発展と調和のとれた再生可能エネルギー電気の発電の促進に関する法律施行規則の一部を改正する省令案について
意見
営農型太陽光発電に係る手続きを市町村基本計画に基づく制度へ移行することについては、適切な営農型太陽光発電の運営を確保する観点から一定の理解をいたします。しかし一方で自治体の事務負担増大、基本計画未策定自治体での事業停止リスク、および一律基準による現場への混乱を踏まえて、十分な移行措置と自治体支援を講じることを求めます。
理由
営農型太陽光発電は、農業経営の維持・発展と再生可能エネルギーの普及を両立する有効な取り組みであり、気候変動対策や地域活性化の観点からも重要な役割を担っています。また、営農型太陽光発電の運営が適切に継続されない事案や地域との調整を欠く事案への対応を強化する必要性についても理解しています。しかし基本計画の策定は市町村の任意とされており、基本計画を策定していない市町村においては、新たに事業や更新を行うことができなくなり、地域間の格差や手続きの遅れが生じることが考えられます。さらに、市町村が独自の基本計画や設備要件を検討・策定する必要が生じ、専門人材が不足する自治体では大きな負担となることが懸念されます。
案件番号550004382
農林漁業の健全な発展と調和のとれた再生可能エネルギー電気の発電の促進に関する法律に基づく設備整備計画の認定等に関する省令の一部を改正する省令案について
意見
設備整備計画認定制度の運用に当たっては、適切な営農の確保と地域と調和した持続可能な事業を促す制度とすることを求めます。
理由
地域農業の維持と再生可能エネルギーの普及を両立させる営農型太陽光発電は重要な取り組みであると考えています。一方では、認定や更新等の手続きが複雑化した場合、地域の農業者や小規模事業者が取り組みにくくなることを懸念します。
営農型太陽光発電は、地域共生型の取り組みを重視する運用が推進されるべきであり、そのためも継続的に適切な営農型太陽光発電を行っている事業者が事業を継続しやすい制度設計とすることを求めます。
案件番号550004383
農林漁業の健全な発展と調和のとれた再生可能エネルギー電気の発電の促進による農山漁村の活性化に関する基本的な方針を改正する件の案について
意見
営農型太陽光発電について、適切な営農の継続や地域との共生を確保することは重要であり、実態は売電目的の不適切な事業者への対応の必要性は理解します。一方で、全国一律の基準を一様に適用するのではなく、柔軟な制度とすることを求めます。また、適正化のための規制だけでなく、営農型太陽光発電の導入を後押しする具体的な推進策を併せて示すことを求めます。既に稼働している案件の再許可手続きにおいて、新基準を遡及適用させるような運用は絶対に避けるべきとも考えています。
理由
営農型太陽光発電に関する基本理念や設備要件として、遮光率30%未満、単収維持、年間50 万円以上の生産販売実績、地域で一般的な品目や販路等が示されています。しかし、農業は地域の気候条件や土壌条件、栽培方法によって大きく異なります。気候変動や市場価格の変動が激しい農業において、固定的な実績数値を求めすぎると農家の経営を圧迫し持続的な事業運営が困難になることが懸念されます。遮光率や農機幅の基準は一律にせず、手作業中心の有機農業や小規模菜園の新規事業者が参入しやすいよう柔軟な制度とすることを求めます。
以上